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    「さうか、――そんなに何もかも、こつちでして貰つてもえゝか」

    私はもともとヌル湯好きで、いつまでつかっても汗のでない程度が好きだ。

    「何んの。面倒だからこのまゝ行かう」

    「さうよ。てめえはその大将だらう」

    房一はすぐと、大石練吉のことを思ひ浮かべた。大事をとるといふ名目で、彼の対診を求めることにしたのである。

    と房一が答へた。

    「ふむ」

    「さうですか」

    「何かの、いつたいあの山を掘つても引合ふのかな」

    その「含有量」といふ言葉は富田が昨日聞き覚えたばかりのものだつた。

    「いゝや、まだ」

    と、房一は練吉の顔を見て思ひ出したらしく、

    「どうして又今まで黙つていたのかね」

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